「海外駐在員になるにはどうすればいいの?自分にも可能なの?」
「海外赴任は一握りのエリートが選ばれるもの、自分には無理だ」
海外駐在員はあまり多くなく、情報もあまり出回っていないので、どうやって選ばれているのか実態がわかりませんよね。
でも実は、企業が海外駐在員を選ぶ際にはいくつかポイントがあり、ポイントを押さえればいわゆる「エリート」じゃなくてもなれます。
この記事では、海外赴任者を選ぶ立場であるマネジメント層の目線から、選ばれる人の条件や選ばれるポイントについて解説します。
僕自身がマネジメント層から直接聞いた「駐在員選びのポイント」の情報をまとめていますので、海外駐在を目指す方はぜひ参考にしてくださいね。
- 英語を使って海外顧客相手に仕事する日系企業サラリーマン
- もともと純ジャパ・海外経験なし、社畜生活で不眠症を経験
- 自分を変えるべく独学で&国内で英語を習得、TOEIC950点
- 現在はドイツ駐在中
- 英語で人生を豊かにする人を増やしたい!
海外赴任を掴むためのスタートライン
海外駐在員になるには、まずは次のように会社を選び、事業を経験することがスタートです。
・グローバル拠点を持つ日系企業に勤務すること(必須)
・グローバル拠点を持っている事業を経験すること(理想)
まず「グローバル拠点を持つ日系企業に勤務すること」は必須条件です。
日本の拠点のみの企業や、外資系企業の日本拠点勤務では、残念ながら海外駐在のチャンスはほぼありません。
企業の中でも様々な事業がある場合は、「グローバル拠点を持っている事業を経験すること」が理想です。
なぜなら、海外駐在員は基本的に、日本で遂行していた業務を海外で実行するからです。
いくら英語ができても、業務遂行ができなければ海外に送り出されることはありません。
日本で業務を習得し一人前になり、同じ業務をグローバル拠点で遂行する、これが海外駐在の王道です。
海外赴任に選ばれる人の共通点
僕が勤める会社(いわゆるJTC)で、海外駐在員を選ぶ際のポイントをマネジメント層に聞いてみたところ、選ぶポイントは大きく4つでした。
「エリートが選ばれる」という訳ではなく、これらのポイントを満たす人が結果的にエリートであることが多いのだと思います。
つまりポイントを押さえれば、いわゆる「エリート」じゃなくても海外駐在員になれる可能性があるということです。
- 業務を遂行する能力がある
- 海外適性がある(本人と、家族も)
- 語学力がある
- 海外で働きたい強い意思がある
業務を遂行する能力がある
海外駐在員を選ぶポイントの1つ目は「業務を遂行する能力がある」です。
会社として海外駐在員を置くのにはとてもお金がかかり、一人当たりのコストは日本の勤務時の1.5倍~2倍になるそうです。
なので基本的に、海外駐在員の人数は必要最小限に抑えられますので、海外駐在員は現地で、自力で仕事をこなす必要があるのです。
つまり、自力で業務を遂行する力がないと、まずは海外駐在員としての候補にすら挙がりません。
海外適性がある(本人と、家族も)
海外駐在員を選ぶポイントの2つ目は「海外適性がある」です。
社員を海外駐在させるのに、その社員が現地生活に慣れず、メンタル的に病んでしまっては大変で、実際にそうなってしまうと選んだ人の責任になるそうです。
なので駐在員選びの際は慎重に、基本的には海外適性がありそうな人を選びます。
海外適性とは、海外の文化への理解や、日本語が通じない環境でのコミュニケーション力など、「日本とは違った生活環境を楽しめる能力」とも言えるかもしれません。
これは駐在する本人はもちろんのこと、家族帯同で行く場合はその家族にも同じことが言えます。
家族の海外適性がなかったため、家族のケアのため仕事に集中できず、
結局全員ですぐ帰任してしまったケースも実際にあるそうです。
駐在員を選ぶマネジメント層としては、本人と、さらに家族も含めて、海外適性がある人を選びたいのが本音のようです。
語学力がある
海外駐在員を選ぶポイントの3つ目は「語学力がある」です。
せっかく業務を遂行する能力はあるのに、英語力がないせいでそれを海外で発揮できないようでは駐在は務まりません。
マネジメント層に最も分かりやすく英語力をアピールできるのはTOEICスコアです。
TOEICスコアはせめて730点以上、できれば800点以上を目指し、マネジメント層に示せるようにしましょう。
でもリスニングとリーディングしかないTOEICでいいの?という声も聞こえてきそうですが、大丈夫です。
なぜなら駐在員を選ぶマネジメント層は、よほど精通していない限り「英語力=TOEIC」と思っている人が大半ですから。
海外で働きたい強い意思がある
海外駐在員を選ぶポイントの4つ目は「海外で働きたい強い意思がある」です。
海外駐在員を次の2人の候補者から選ぶ場合、あなたがマネジメント層ならどちらの候補者を選ぶでしょうか?
1.業務遂行能力は極めて高いが、海外で働きたい意思は少し弱い
2.業務遂行能力は少し弱いが、海外で働きたい意思は強い
お話を伺ったマネジメント層の人が選んだのは2の候補者でした。
なぜなら、海外で働きたい意思が強いと、現地で苦労しながら学び成長して、業務遂行能力が上がると期待できるからです。
また逆に、業務遂行能力は高いが海外で働きたくない人を選んでしまうと、メンタル的に病んでしまう心配もあります。
業務遂行能力も頑張りながら、「海外で働きたい!」という意思を強めにアピールしましょう。
海外駐在員のメリット・デメリット
海外駐在員のメリット・デメリットは以下の通りです。
海外志向が強い人にとってのメリットは大きく、逆に弱い人にとってのデメリットも大きいと思います。
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- 駐在手当で給料が高くなる
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結構な額の駐在員手当が出ます。給料総額は日本の1.5倍~1.8倍とも言われています。
- 医療費や家賃などの手当ても充実している
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医療費や家賃などもかなりの額の補助が出ます。医療費は実質ほぼ無料になることも。
- 通勤用の車が支給される
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通勤用に車が1台支給されます。休日に家族で使用することもできます。
- ビジネスパーソンとしての市場価値が上がる
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海外勤務経験と語学力があれば、転職でかなり有利になります。日本でグローバル人材需要は高いです。
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- 海外引越は本気で大変
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持っていくもの・航空便で送るもの・船便で送るもの・トランクルームに預けるもの、と仕分けが超大変です。
- 帯同家族に大きな負担がかかる
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家族帯同で駐在する場合、配偶者の仕事や子供の学校など、大きな負担を強いることになります。
- 業務量が増える
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駐在員は人数を絞られるので、どうしても業務が集中してしまいます。
- 日本の会議時間に合わせないといけなくなる
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日系企業だとオンライン会議は日本のスケジュール優先で、時差の関係で現地時間早朝や深夜になることも。
海外駐在員には異文化コミュニケーション力も大事
海外駐在員が海外で業務を遂行するには、「異文化コミュニケーション力」も必要になります。
異文化コミュニケーション力とは、出身地や文化など、自分とは異なる価値観や環境の相手とコミュニケーションをとる力です。
例えば業務上のミーティングだけでも、時間のルーズさや発言権など国によってスタイルが大きく異なり、それを理解した上でミーティングを進める必要があります。
次の記事で、国ごとに異なるミーティングスタイルについてまとめているので、気になる方はチェックしてくださいね。
まとめ
この記事では、海外駐在員になるための条件や選ばれるポイントを、マネジメント目線から解説しました。
記事内の4つのポイントをしっかり押さえれば、いわゆる「エリート」じゃなくても海外駐在員への道が開けます。
なお、4つのポイントの中でも最も時間と労力がかかるのが語学力(英語力)です。
英語力を身につけた先には、海外駐在員として活躍できるだけでなく、海外勤務経験で転職市場での価値も上がり、あなたの選択肢が大きく広がります。
次の記事で、英語力を身につけることで僕のどのように人生が変わったかを解説しているので、人生を変えたい人はぜひチェックしてくださいね!
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