シャドーイングを続けているけど、意味の理解が追い付かない…
リスニング力アップのために効果的なシャドーイングという練習法ですが、トレーニングを続けてある程度慣れてくると、このような壁に直面することが良くあります。
リスニングは、細かく分けるとまず①英語の音を拾い、②英語の意味を理解する、という2ステップに分かれていて、それぞれに対応したシャドーイングの方法があります。
ここで、英語の音は拾えているけど意味の理解が追い付かないよという場合に効果的なのがリピーティングというトレーニング方法です。
この記事では、シャドーイングのサポートとしてのリピーティングについて、その目的とコツについて解説します。
シャドーイングで内容理解が追い付かない方は、ぜひ参考にしてくださいね。
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リピーティングとは
リピーティング(Repeating)とは、英語の音から意味を瞬時に理解することを主な目的としたトレーニングです。
リピート(繰り返す)の名の通り、音源となる英語を、適当な範囲で区切りながら復唱するのが特徴です。
教材からの音声と、あなたが発する音声との関係を図にすると次のようになります。
このように、教材となる音声が適当な場所で区切られている必要があるので、リピーティング専用の教材が必要です。
専用の教材を使わない場合は、自分でキリの良い所で音声を一旦止めて、その間にリピートするという格好になります。
実際にやってみましたが、トレーニングへの集中力が落ちてしまうので、専用教材を使う方がおススメです。
リピーティングの目的を理解しよう
すでに触れたように、リピーティング英語の音と意味を繋げることを目的としたトレーニングです。
同様に、英語の意味を瞬時に理解することを目的としたコンテンツシャドーイングというトレーニング方法もありますが、リピーティングはその補助的な練習方法になります。
これはどういうことか、英語リスニングのプロセスをより細かく分解し、トレーニング法との関係性を示した次の図を見てください。
リスニングは、細かく分けるとまず①英語の音を拾い、②英語の意味を理解する、という2ステップになっています。
この中で②の「英語の意味を理解する力」をつけることを目的としたトレーニングがコンテンツシャドーイングです。
でもコンテンツシャドーイングは、「英語の音を聞き取る」「内容を理解する」の両方を、流れてくる音声と同じスピードで瞬時にやるので、マルチタスクになってしまい非常に難易度が高いです。
特に、「英語の音を聞き取る」に集中するあまり、「内容を理解する」の部分が後回しになり、おろそかになってしまいがちです。
そこで、このおろそかになりがちな「英語の音から内容を理解する」という部分を集中的に取り組める方法がリピーティングなのです。
リピーティングを、コンテンツシャドーイングとうまく組み合わせて取り組むことで、補完しながら英語の音から意味を理解する力をつけることができます。
次の記事で、コンテンツシャドーイングについて解説しているので、合わせてチェックしてくださいね。
リピーティングの効果を高める3つのポイント
リピーティングはやり方はとてもシンプルで、聞こえた英語をそのまま、ポーズ時間に復唱する、それだけです。
でも、あらかじめ適当な範囲で区切られた教材を用意出来たらあとはその通りにやるだけ、というわけではありません。
リピーティングのトレーニングの位置付けと目的を意識して、効果を高めるためのポイントが3つあります。
- 単語やフレーズは知っている状態から始める
- 聞いた英語をそのまま復唱する
- 意味の理解に集中する
単語やフレーズは知っている状態から始める
リピーティングの効果を高めるポイントの1つ目は、「単語やフレーズは知っている状態から始める」です。
聞いた音から内容を理解するトレーニングなのに、そもそも知らない単語やフレーズが含まれていると、内容理解できないのは当然ですよね^^;
教材となる音源について、あなたがすべて単語やフレーズを知っているレベルのものを選ぶか、もしくは知らない単語やフレーズは予め調べておくようにしましょう。
そうすることで、トレーニングの目的である「英語の音から意味を理解する」ことに集中できます。
聞いた英語をそのまま復唱する
リピーティングの効果を高めるポイントの2つ目は、「聞いた英語をそのまま復唱する」です。
リピーティングのトレーニング初期は、ポーズ部分まで来ると
あれ、最初の方なんて言ってたっけ?
となることが多いです。
これは「短期記憶」という力で、文字通り「短期間の記憶力」にリンクしています。
実際に会話をしている時は、相手が発している情報を、短期間でもある程度記憶しておく必要がありますよね。
こういった短期記憶は、日本語では無意識のうちにできているのですが、外国語では最初はなかなかできません。
なのでリピーティングではできるだけ、ごまかさずに聞いた英語をそのまま復唱することを意識して、短期記憶強化を図りましょう。
こうすることで、内容理解に加えて短期記憶も鍛えることができ、実践で使えるリスニング力がつきます。
意味の理解に集中する
リピーティングの効果を高めるポイントの3つ目は、「意味の理解に集中する」です。
重複になりますが、リピーティングのトレーニングの一番の目的は英語の音から意味を理解することです。
これを意識してトレーニングに取り組まないと、ただただ聞こえて来た音を繰り返すだけになってしまいます。
聞こえてきた音を繰り返すのは、コツの2つ目で解説した短期記憶の強化にはなりますが、意味を理解する力はつきません。
リピーティングでは「意味を理解する」ことを念頭に置いて、意識的に取り組むようにしましょう。
コツの2つ目と矛盾しているように聞こえますが
「意味を理解し、例文と同じように復唱する」のが理想です!
なお、英語の意味理解に集中するためには、音源から聞こえてくる英語の音を拾う力も必要です。
これは次の記事で解説しているプロソディシャドーイングという方法で鍛えられるので、合わせてチェックしてくださいね。
まとめ
今回は、シャドーイングのサポートとしてのリピーティングについて、その目的とコツについて解説しました。
リピーティングは、コンテンツシャドーイングと補完的に行うことで「英語の音から意味を理解する力」を効果的にアップすることができます。
それぞれのトレーニングの目的とコツを意識しながら取り組んで、リスニング力を高めていきましょう。
尚、次の記事ではシャドーイングでリスニング力が上がる理由や、シャドーイングの効果が出るまでの期間を最短にするためのポイントについてより詳しく解説しています。
シャドーイングの理解を深めて、効率的にリスニング力をアップさせたい人は、ぜひ参考にしてくださいね!
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