「英語のトレーニングっていろいろありすぎて選べない!」
「結局、どんなトレーニングをやれば英語は上達するの?」
これは僕自身も英語学習中に抱いていた疑問ですが、同じような悩みを持つ学習者はきっと多いはずです。
そこで今回は、これから英会話上達を目指す初心者向けに、どのようなトレーニングをすればよいか、徹底解説します。
僕は海外経験ゼロ、人前で英語を話すのを避けてきた英会話力ゼロの状態から、独学でトレーニングして英語を習得してドイツに留学し、英語での論文執筆と口頭審査を経て現地の大学院で博士号を取得しました(⇒詳細はこちら)。
現在はビジネスで毎日のように英語を使っていますし、時々海外の学会で口頭発表したりしています。
そんな僕がおススメする英会話のトレーニングは、基礎練習、応用練習、実践練習の3種類に分かれており、今回は応用練習編の解説です。
応用練習以外のトレーニングや、実際に英会話上達を目指す場合のロードマップについては、次の記事で解説していますので、必ずチェックして全体像を把握してくださいね。
- 英語を使って海外顧客相手に仕事する日系企業サラリーマン
- もともと純ジャパ・海外経験なし、社畜生活で不眠症を経験
- 自分を変えるべく独学で&国内で英語を習得、TOEIC950点
- ドイツに研究留学して博士号取得、2024年から海外駐在
- 英語で人生を豊かにする人を増やしたい!
応用練習とは?
僕がおススメする英会話のトレーニングの中で応用練習とは、具体的には基礎の3要素をスムーズに使えるようにする練習を言います。
この基礎の3要素とは「単語」「文法」「発音」のことで、僕は基礎練習としてトレーニングすることをおススメしています。(⇒詳しくはこちら)
なぜこのような”スムーズに使う練習”が必要なのでしょうか?
より詳しく理解するために、英会話という作業を細かく分解してみましょう。
英語に限らずどんな言語でも一緒ですが、会話とは「単語を並べて発する」という作業のキャッチボールです。
つまり、話すことも聞くことも、「単語」と「文法(=並べ方)」と「発音(=発し方)」の3要素で成り立っています。
実際の英会話では、これら3つの要素をただ「知っている」状態ではなく、「スムーズに使える」状態であることが重要です。
なぜなら、英会話は自分の伝えたいことを音にして発すること(スピーキング)と、相手の伝えたいことを音から理解すること(リスニング)を、スムーズに繰り返す作業だからです。
基礎を”知っている状態”から”スムーズに使える状態”にするよう、しっかりトレーニングすることが大事なのです。
応用練習のコツは”イメージ”
この応用練習でのコツは、”イメージ”を意識することです。
イメージを意識することで、スピーキングもリスニングも瞬発力が大きくアップします。
どういうことか、作業をスムーズにできない初心者と、スムーズにできる上級者の頭の中を、スピーキングとリスニング、それぞれ図を見ながら比較して見てみましょう。
スピーキング
スピーキングは、「自分の伝えたいことを英語の音にして発する」作業です。
伝えたいことをイメージして、実際に音にして発するまでの流れは、英会話初心者と上級者とでは次の図のように違います。
英語初心者は、図の左側にあるように、言いたいことをイメージし、まず頭の中で日本語から英語に変換して話します。
このままでは、頭の中で変換する作業に時間がかかってしまい、スムーズに話せません。
言いたいことを発するまでに時間がかかりすぎると、やりとりが滞ってしまい、相手をうんざりさせてしまったり、相手が次の言葉を発してしまったりしますよね^^;
これこそが、英会話初心者が実践の英会話を恐れる大きな原因の1つです。
では、この日本語から英語への変換作業を早くできるようになれば良いのでしょうか?
確かにそれもスムーズに近づきますが、日本語から英語に変換しているので、どうしても限界があります。
では英会話上級者の頭の中ではどのようになっているか、図の右側を見てみましょう。
実は英会話上級者は、日本語から英語に変換するというルートを経由せず、イメージを直接英語で発しています。
だからこそ、上級者は素早いコミュニケーションができるのです。
あなたが日常で、日本語で会話をしている場面を想像してみてください。
何か言いたいことが思い浮かんだ時、そのまま言葉に発していますよね。
わざわざ頭の中で、言いたいことを文章にしてから話したりはしていないはずです。
それは当然、英語のネイティブでも同じです。
そして英語上級者も、英語のネイティブと同じように、思い浮かんだことをそのまま英語で発することができます。
イメージを直接言葉に発することができるからこそ、スムーズなやりとりができるのです。
リスニング
リスニングは、「相手の伝えたいことを音から理解する」作業です。
相手の言葉(音)を聞いて、伝えたいことを理解するまでの流れは、英会話初心者と上級者とでは次の図のように違います。
英語初心者は、図の左側にあるように、聞こえてきた音を英語で捉え、その英文を日本語に変換して理解します。
この流れのままでは、スピーキングと同じように変換に時間がかかってしまい、スムーズにやりとりができません。
では、この英語から日本語への変換作業を早くできるようになれば良いのでしょうか?というとそうではありません。
やはりここでも、英語から日本語に変換しているので、どうしても限界があります。
では英会話上級者の頭の中ではどのようなことが起きているか、図の右側を見てみましょう。
英会話上級者は、スピーキングと同じように、英語から日本語に変換するというルートを経由せず、イメージを直接英語から理解しています。
あなたが日常で、日本語で会話をしている場面ではどうでしょうか?
相手が何か言葉を発した時、それをそのまま理解していますよね。
わざわざ一度、聞き取った日本語の文章を頭の中に描いてから理解したりはしないはずです。
それは英語のネイティブも英語上級者も同じで、英語で聞いたことをそのまま英語で理解することができます。
英語から直接イメージに変換できるからこそ、スムーズなやりとりができるのです。
効果的な応用練習の方法とは?
スピーキングもリスニングも、英会話の基礎である「単語」「文法」「発音」の3つの要素を「スムーズに使える」状態であることが重要ということを解説しました。
応用練習では、基礎練習で鍛える3つの要素を、スムーズに使えるように練習していきます。
僕がおススメする応用練習は、具体的には次の2つです。
- 瞬間英作文(スピーキング)
- シャドウイング(リスニング)
瞬間英作文(スピーキング)
応用練習の1つ目は瞬間英作文です。
瞬間英作文はスピーキングを想定した応用練習で、自分でイメージした状況や場面を、瞬時に英語に変換し、言葉に発するトレーニング方法です。
イメージを伝えるのに必要な単語力と、それらを正しい順番に並べる文法力、そして正しく発音する発音力と、基礎練習で鍛えた3要素のすべてを高度に鍛えられる、とても効果的なトレーニングです。
このうち、特に文法力が鍛えられます。
「瞬間」と名前がついている通り、瞬時に英作文し発することが重要です。
実際の英会話でも、会話のキャッチボールは絶えず続きますので、瞬間英作文はとても実践に近い練習です。
瞬間英作文の方法やコツについて、次の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてくださいね。
シャドウイング
応用練習の2つ目はシャドウイングです。
シャドウイングはリスニングを想定した応用練習で、聞こえてきた英文を、少し間を置いて、まるで影(Shadow;シャドウ)のように追いかけるで言葉に発するトレーニング方法です。
英文の発音から、使われている単語を聞き取り、それらの語順(文法)から意味を瞬時に理解する、これも基礎練習で鍛えた3要素のすべてを高度に鍛えられる、とても効果的なトレーニングです。
実際の英会話でも、会話は絶えず続きますので、相手が発した英語を瞬時に理解するのはとても実践に近い練習になります。
シャドウイングの方法やコツについて、次の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてくださいね。
まとめ:英語をスムーズに使えるようになろう
今回は、これから英会話上達を目指す初心者向けに、応用練習について解説しました。
スムーズな英会話をするには、基礎力である単語・文法・発音の3つの要素を「スムーズに使える」状態であることが重要です。
スムーズに使えるようにするため、英語とイメージと直接繋げることを意識しながら、日々トレーニングを積み上げていきましょう。
尚、今回解説した応用練習は、次に解説する実践練習で、実際に英会話レッスンで使う練習とセットで行うと更に効果的です。
次の記事で、オンライン英会話などを使った実践練習について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしていただけると嬉しいです!
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