なぜ日本人は英語が話せないのか?英会話上達するためのコツは?

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「なぜ日本人の英会話レベルは低いの?」
「純日本人だと英会話は上達できないの?」

そんな疑問をよく聞きますが、もともと英会話ができなかった僕なりの考えとしては次の通りです。

純日本人でも上達は十分可能です。今の日本人の環境では確かに上達しにくいですが、意識してやり方を変えれば大丈夫です。

僕は海外経験ゼロ、人前で英語を話すのを避けてきた英会話力ゼロの状態から、独学で英語を習得してドイツに留学し、現地の大学院で博士号を取得しました。(論文執筆や口頭審査など、すべて英語です)

現在はビジネスで毎日のように英語を使っていますし、年に数回、海外出張に行って顧客に対して商品プレゼンしたり、国際学会で発表したりしています。

そんな僕が考える、日本の英会話レベルが低い理由と、日本人が英会話が上達するためのコツについて解説します。

喋れなかった過去を持ち、日本にいながら英語習得して海外に飛び出したからこそ見えた視点なので、これから英語学習を始める人や、英語学習をしているのに伸び悩んでいる人は、ぜひ最後までチェックしてくださいね。

この記事を書いた人
  • 英語で海外相手にビジネスするJTC開発職サラリーマン
  • 社畜生活で不眠症を経験、自分を変えるべく英語学習を開始
  • 純ジャパ・海外経験なしでも国内で英語を習得、TOEIC950点
  • ドイツに研究留学しPh.D.取得、2024年から海外駐在(予定)
  • 英語でキャリアを切り開く人を増やしたい!
目次

日本人の英語力は世界でどのくらい?

世界的に見て、日本の英語力はどの程度なのでしょうか?

国際語学教育機関であるイー・エフ・エデュケーション・ファースト社が発表する「EF EPI (English Proficiency Index) 英語能力指数」調査結果を見てみましょう。

この2022年の調査結果によると、日本の順位は、英語を母国語としない世界111の国と地域の中でなんと80位!

日本人は英語が苦手とよく言われてはいますが、実際こんなにも低かったんですね・・・

アジア地域ではシンガポールがトップの2位、1位のオランダに迫る好成績です。

次いで22位にフィリピン、24位にマレーシア、31位に香港と続き、36位に韓国、62位に中国となっています。

アジアの中で見ても日本はとても低い位置にいることがわかりますね。

日本人の英語力が低い3つの理由

なぜこんなにも、日本人の英語レベルは低いのでしょうか?

それには、僕は大きく3つの理由があると考えています。

日本の英語レベルが低い3つの理由
  1. 英語を話す必要性があまりないから
  2. 日本語と言語の構造が大きく違うから
  3. 完璧主義な国民性だから

英語を話す必要性があまりないから

僕が考える、日本人の英語レベルが低い理由の1つ目は、「英語を話す必要性があまりないから」です。

実際に日本で生活していると、英語ができなくても、日本語だけで不自由なく生活できますよね。

これは日本が海に囲まれた島国、つまり国境が陸続きになって接している隣国がないことに関係していると思います。

例えばヨーロッパでは、隣の国と国境が陸続きになっているので、別の言語を話す人たちがすぐ隣に住んでいて、自由に往来しています。

実際にEU内で車に乗っていると、日本で言うと県境くらいのイメージで、本当にあっさりと国境を越えられます。

別の言語を話す人たちが当たり前のように往来すると、コミュニケーションを取るのに「共通言語」が必要になりますよね。

お互いの言語をある程度知っていればなんとかなるのですが、ヨーロッパ内にも様々な言語があり、全部学ぶのには限界があります。

なので母国語以外にも、共通言語として英語を学ぶ必要があるのです。

外国と陸続きになっていて、外国人の往来が当たり前のようにあるので「共通言語」が必要になり、英語を学ぶ必然性が出てくると思うのです。

これは僕自身、ドイツ留学中にヨーロッパ中を旅行して、どこに行っても英語表記があり、英語があれば話が通じることを経験して感じたことです。

一方の日本は、島国で国境が陸続きになっていないこともあり、外国人があまり往来しません。

最近では街中で外国人を見かけることも多くなってきましたが、それでも少ない方です。

外国人の往来が少ないので英語を話す必然性がない、これが日本人の英語レベルが低い大きな理由の1つと思っています。

日本語と言語の構造が大きく違うから

僕が考える、日本人の英語レベルが低い理由の2つ目は、「日本語と言語の構造が大きく違うから」です。

言語には親戚がいることをご存じでしょうか?

「語派」という同じルーツを持つ言語で、英語はドイツ語やオランダ語などと同じゲルマン語派に分類されます。

同じ語派に属する言語は親戚関係のようなもので、お互い言語構造が似ています。

単語のスペルは同じで発音だけが違うということもあったりします。

これは僕自身がドイツ留学中、ゲルマン語派であるドイツ語を学んでいると、英語と似ている所が多々あったことからの気付きでもあります。

そしてアイスランド旅行に行った時も、スーパーのジャガイモの表記がなんかドイツ語に似てるなーと思い、調べてみるとやはりゲルマン語派だった、なんてこともありました。

陸続きでもなく距離も離れているのに、同じゲルマン語派というだけで
こんなに似た単語を使っているなんて!

と、とても驚いたことを今でも覚えています。

同じルーツを持つ言語同士は、単語や文法など似ている所があります。(ドイツ語の文法はちょっと難解ですが^^;)

外国語として英語を学ぶ人にとって、母国語が同じ語派だったら、習得のハードルが低いことは間違いありませんよね。

一方の日本語は、英語を含むゲルマン語派の言語とは単語も文法も大きくかけ離れています。

逆に言えば、例えば英語を母国語とする外国人からしても、日本語はとても習得が困難な言語と言われています。

ひらがな・カタカナ・漢字と3種類の文字を使い分け、漢字は使い方によって読み方が変わる、そんな厄介な言語は世界的に見ても日本語だけでしょう。

あなたは実は、英語より遥かに難しい日本語を使いこなしてるんですよ!

そして日本人の英語学習は、言語の構造が大きく違うため、ハードルが高い状況からのスタートなのです。

それでも安心してください、英語を習得することが不可能なわけではありません。

実際に、英語を習得している日本人は多数います。

たとえ不利な状況からのスタートでも、適切な方法で学習を続ければ、英語は必ず習得できます!

完璧主義な国民性だから

僕が考える、日本人の英語レベルが低い理由の3つ目は、「完璧主義な国民性だから」です。

日本人はよく言われている通り、本当に完璧主義で几帳面だと思います。

言い方を変えれば、「ミスをしたくない国民性」ということもできます。

しかし僕はこのミスを恐れる国民性こそが、英語上達を妨げているように思います。

「英語が話せる」って、ネイティブ並みに完璧に
ペラペラで喋れるってことでしょ?

と思い込んでいる日本人は多いと思います。

これだと、ネイティブ並みに話せないうちは「英語が話せない」ということになります。

完璧ではないから、そしてミスをしたくないから

自分は英語が話せない

と決めつけて英語を話そうとしない⇒話そうとしないから上達しない⇒いつまで経ってもネイティブ並みになれない

この悪循環に陥ってしまうことが、上達しない大きな原因ではないかと考えています。

僕自身も、学生時代はまさに「完璧に話せない恥ずかしさ」から英語を話すことを避けていました。(⇒同時のエピソードはこちら)

一方で海外に行くと、一見自信満々そうに英語を喋っている外国人も、よくよく聞くと文法的に間違ってたりすることも多々ありました。

それでも彼らは「英語が話せない」というよりは「ある程度できる」と前向きに捉えていました。

なので臆することなく、完璧でない英語でもまわりに積極的に話しかけていました。

これが日本人だったら「喋れない」と言ってるだろうな、と捉え方の違いに大きな衝撃を受けたことを覚えています。

完璧主義な国民性が、日本人の英語力上達を妨げていると思えてなりません。

日本人の英語学習者のレベルアップに必要なことは?

日本人の多くは中学校3年間と高校3年間、更には大学でも英語の授業を受けており、最近では小学校でも英語が必修化されました。

こんなにも学習環境が整っているのに、英語力が世界111ヵ国中80位と低い状況を抜け出すにはどうすればいいのでしょうか?

僕は、もっと英語を”使う”練習が必要ではないかと考えています。

僕自身の学校での英語学習を振り返って思うのが、単語や文法が中心の受験対策のような学習ばかりでした。

例えば、be afraid ( ) と書かれた答案用紙に of を記入するようなテストです。

でも、話す練習はほとんどやった記憶がありません。

僕自身のエピソードのように、ロールプレイで英語を話すことは何度かありましたが、ごく稀です。

おそらく多くの日本人も同じなんじゃないかと思います。

実際の会話では、覚えた単語や文法を使って、文章を組み立てて発話したり、聞き取って意味を理解する力が必要です。

単語や文法はテスト勉強である程度理解して(知って)いるのに、それらを”使う”のが苦手なので会話できるレベルになっていない、これが多くの日本人の実態だと思います。

つまり、単語や文法などの基礎を、”知っている”だけの状態から、”使える”状態にまでレベルアップすることが、日本人の英語上達に必要だと思うのです。

このように英語を”使える”状態にするには、次のように2つのステップを踏むのが良いと考えています。

英語を”使える”ようになる2ステップ
STEP
英会話に対する恐怖心をなくす

オンライン英会話などで場数を踏み、まずは「完璧じゃなくてもいい、ミスしてもいい」と思えるマインドにする

STEP
英語を”使う”トレーニングを積み、英会話レッスンで試す

瞬間英作文やシャドウイングで日々訓練し、オンライン英会話などの場で試して身に付ける

英会話に対する恐怖心をなくす

英語を”使える”ようにする1ステップ目は「英会話に対する恐怖心をなくす」です。

英会話レッスンはあくまで練習なので、完璧じゃなくてもいい、ミスしてもいいと思えることが最初の一歩と考えています。

僕自身も英会話力ゼロから英会話を習得しましたが、どうすれば英語が話せるようになるのか最初はまったく分かりませんでした。

その中でまず行ったのが、オンライン英会話に申し込み、週に3~4回レッスンを受けることでした。

当然、英語は全く話せない状態からいきなり飛び込んだわけです。

そもそも外国人と話すこと自体にまだ苦手意識があったので、最初は恐怖心しかありませんでした。

オンライン英会話レッスンを始めた頃は自分の言いたいことを全く言葉にできず、25分間のレッスンを続けるのも苦痛で

早く時間過ぎないかな・・・

と時計をチラチラ見ながらレッスンを受けるような日々でした。

それでも1ヶ月ほど続けていると、次第に恐怖感や緊張も和らぎ、英会話に対する抵抗感がなくなってきました。

そして同時に、「ミスしてもいいや、レッスンだし」と思えるようになっていました。

今となっては、最初に強引にでもオンライン英会話に申し込み、英会話に対する恐怖心に打ち勝って「ミスしてもいいや」と思えるマインドに変わったのは正しいルートだったと思います。

ミスすることに対する恐怖心を持ったままでは、いつまで経っても負の悪循環から抜け出せず、どれだけ独学に時間をかけても上達していなかったでしょう。

まずは「英会話に対する恐怖心をなくし、ミスしてもいいと思える状態」を最初に作ることが何より大事だと考えています。

英語を”使う”トレーニングを積み、英会話レッスンで試す

英語を”使える”ようにする2ステップ目は「英語を”使う”トレーニングを積み、英会話レッスンで試す」です。

英語を”使う”トレーニングとは、具体的にはスピーキングでは瞬間英作文、リスニングではシャドウイングといった練習方法です。

単語や文法、加えて発音といった3つの基礎を、実際の会話でスムーズに使えるようにする練習のことで、このブログでは応用練習として解説しています

この応用練習は基本的に1人で行い、スムーズに話す/聞くことができるようになるまで繰り返し続けますが、応用練習の成果を試す場として英会話レッスンと組み合わせるとより効果的です。

ステップ1で「ミスしてもいいや」というマインドを手に入れた後の僕も、日々の応用練習のトレーニングの成果を試す場としてオンライン英会話の場を使うようになっていきました。

後から振り返ると、そこから更に大きく上達カーブが上向いたように思います。

もちろんこれも、ステップ1で「ミスしてもいいから試そう」という心理的な下地があったからだと思います。

おススメはやっぱりオンライン英会話

英会話に対する恐怖心をなくすには、最低限の準備をしたうえで、実践の英会話の場面を経験するのがベストです。

このような実践練習の場としては、最初は心理的にも金銭的にも比較的ハードルの低いオンライン英会話で場数を踏むのがおススメです。

次の記事で、初心者向けにオンライン英会話の選び方とおススメ3選を解説していますので、初めの一歩を踏み出すためにぜひチェックしてくださいね。

まとめ

今回は、日本人の英語レベルが低い理由と、レベルアップのために必要なことについて僕の持論をお話しました。

日本人の英語学習者に足りないのは英語を”使う”練習であり、そのためにまずは英会話に対する恐怖心をなくすことが大事だというのが僕の考えです。

最初に恐怖心をなくしておけば、あなたの成長速度は大きく上昇ます。

なお、僕がこのブログで発信している「英語系会社員2.0」という生き方でも、最低限の基礎ができたら、早期に「英語を使ったコミュニケーション」の練習を取り入れるようにおススメしています。

なぜなら、試験英語を極めるよりも、英語を使ってコミュニケーションを取れた方が、本当の意味でのあなたの武器になるからです。

次の記事で、英語を武器にして自分の理想のキャリアを切り拓く「英語系会社員2.0」のコンセプトについて詳しく紹介しています。

他の人とは一味違う武器を身に付けたい人や、会社員として理想のキャリアを掴みたい人は、ぜひチェックしてくださいね。

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